180208 最期の依頼を受けるという仕事

私は、もうすぐ亡くなる人々の最期の頼みを聞くという仕事をしていた。

死ぬ直前のSちゃんがやってきた。彼女は、先輩の卒業式か何かに出席する予定らしく、その舞台から見られても恥ずかしくないように服を整えてほしい、と依頼してきた。依頼が完了した後、彼女は亡くなった。私はSちゃんは自然死したと思っていたのだが、実は親との問題で自殺したようなものだったと後から聞かされた。普通に明るく振る舞っていた彼女が、実はそんな事情を抱えていたのかと思うと切なくなった。

次にやってきたのはRだった。死因は、Rの彼女(現実での現彼女であるYではない)が彼に負担をかけすぎたことだという。彼は「もう多分死ぬわ」と言って、最後にネクタイを整えてほしいと言った。そのネクタイは、ただの正方形の布から形を作らなければならないものだった。本来は針と糸を使って縫うのが一番良いのだが、Rは途中で「横になっていい?」と言って机に伏せたりしてしんどそうだったし、タイムリミットが迫っているのが感じられたので、私は布をセロテープで固定して形を整えるだけにした。

Rは父親の話をして、少し咳をして、それから静かに死んだ。

自然に目が覚めて、私は起きてからもしばらく泣いていた。