170224 厚紙と紐で犯人用のエプロン作る

犯人を招いて供述か何かをさせるという行事が、毎年恒例で行われていた。「犯人」とは、何の事件の犯人というわけではなく、名探偵コナンでの犯人のように一つの人格として完成されているものだ。私たちの部活は、犯人を迎え入れるための準備をしていた。

準備には、道具の準備とその他の準備の二つがあり、普段は一回生が道具の準備を、二・三回生がその他の準備を担当することになっていた。しかし、S先輩が私に、「今回は三回生が中心でやるから、二回生は道具の準備に回って」と指示してきた。実際は、よく聞き取れなかったため、本当にそう言われたのか確信が持てなかった。同回生のMちゃんやTくんに聞けばいいや、と思っていたら、今日は生憎二人とも欠席だった。

私は厚紙と紐でエプロンを作った。エプロン型に切った厚紙に穴を開け、そこに紐を通したら完成だ。しかし規定の紐の通し方はあちこちを結んだりしなければならず複雑で、容易に覚えられるものではない。

初め私は正しい方法で紐を通していた。すると一回生の女の子がやってきて、来年の参考のためにこの紐の通し方を覚えておきたい、と言った。「その厚紙って持って帰らせてもらえるんですか?」と聞かれたので、「うん。去年は落書きしてて、気に入った絵が描けた子は持って帰ったりしてたよ」と答えた。それでもエプロンが持って帰れなかったときのために写真に撮っておくよう勧めた。しかし、紐を通していない状態で撮らせてしまったので、何の意味もなかった。

紐は組み紐のように編まれていて、太かった。一度先端が広がってしまったら、細い穴に通すのは困難なので、そういうときは先を斜めに切った。厚紙の穴は、ハサミの片方の刃先を使って開けていた。初めは綺麗な穴にはできなかったが、だんだん上達してきた。

もうすぐ犯人が来るというときになって、紐の通し方がわからなくなってきて、私は焦ってしまった。結局、波縫いのように表に出しては裏に戻すという方法で6箇所くらいに紐を通して完成とした。なぜか紐を通す場所の印はコナンのキャラクターの頭部のイラストだった。

いよいよ犯人が、女性に引率されてやってきた。女性はまず「入り口をお祓いしますねー」と言って、お祓いが済んだら入ってきた。一緒にいた犯人は、毛深くて頑強そうな、熊に似た男だった。

エプロンは、熊のぬいぐるみに着せた。そのぬいぐるみは白くてふかふかした生地を丸めただけのもので、手を離したら開いてきてしまうので、押さえたまま犯人に渡した。その際犯人に対してタメ口で話しかけたが、特に何も反応はなかった。

おばあちゃんに、しゃもじを用意するよう指示された。木製のものはないが白くて凹凸のあるしゃもじならあるはずなのに、見つからなかった。